世界の企業と共に挑戦するソフトバンク孫正義氏が作る起業家集団
「大企業になり下がるのは最大の屈辱」と断言した、ソフトバンク株式会社代表の孫正義氏のスピーチをご存じでしょうか?
ソフトバンクは2015年に世界的な起業家集団として「世界のソフトバンク」として歩むと宣言しました。「世界のソフトバンク」として歩む孫氏の志や背景を見ていきましょう。
孫正義氏の起業後の躍進劇と先見性
孫氏は24歳でソフトバンクを創業し、iPhoneの販売、マイクロソフトとパートナー契約、そしてYahoo! Japanの立ち上げなど目覚ましい実績を残しています。
起業家であり、事業家であり、実業家であり、さらには現在は投資家としても活躍されています。
高い志を持って仕事をすることを大事にされ、アップル社やマイクロソフト社などを口説いた孫氏は、人から好かれ、相手に寄り添うような交渉をすると言われています。
当時、インターネットがまだ普及していなかった時代に、アメリカの大物たちと交渉し、日本のインターネット普及に貢献した孫氏の先見性は目を見張るものがあります。
孫正義氏が懸念した「30年サイクル」とそれに対する解決策
2015年、孫氏が報道関係者向けの説明会にて2014年の決算を発表した際に、30年サイクルに対する懸念を述べたことは有名です。
30年サイクルとは、世界を制すると思われたIT業界トップ企業の伸びが30年で止まるということです。
理由として下記が挙げられます。
- テクノロジーが古くなる
- 創業者が歳をとる
- ビジネスモデルが古くなる
これに対して孫氏は、
「大企業になり下がるのは最大の屈辱であり最大の失敗である」と述べ、その解決策として「革新的な、起業家集団であるということ。野心的で、冒険的な起業家集団でありたい。」
と明示しました。
そして、世界で戦うために、日本そのものを世界に持っていくのではなく、世界の企業と共に挑戦することを伝えました。
起業家集団には良い人財の確保が必須
孫氏は同時に、世界で戦うためにGoogle元幹部のニケシュ・アローラ氏を代表取締役副社長に迎えました。
企業が発展する上で、良い人財を確保することは必須です。孫氏はニケシュ氏は、テクノロジーに関する才覚はもちろん、人格も尊敬に値して非常に楽しくやっていけると述べており、能力や才能だけではなく人格を大事にしていることもわかります。
起業家集団を作るには、起業家としてチームを牽引する人がトップを担っていく必要があります。
孫氏が映し出した「革新的な起業家集団」のスライドには、まさに世界中で活躍する起業家たちの顔が載っています。
あらゆる企業を口説き落とし提携してきたことを、次は世界の起業家たちに対象を変えて起業家集団を作ろうとしている孫氏。
これからの30年が非常に楽しみですね。
ソフトバンク株式会社の概略
以下に、ソフトバンク株式会社の概略を記載します。(2023年2月時点)
社名(商号) (英文社名) | ソフトバンク株式会社 SoftBank Corp. |
事業内容 | 移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、 固定通信サービスの提供、インターネット接続サービスの提供 |
設立年月日 | 1986年(昭和61年)12月9日 |
代表者 | 代表取締役会長 宮内 謙 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一 代表取締役 副社長執行役員 兼 COO 榛葉 淳 代表取締役 副社長執行役員 兼 COO 今井 康之 |
資本金 | 204,309百万円(2022年3月31日現在) |
従業員数 | 単体:18,929人(2022年3月31日現在) 連結:49,581人(2022年3月31日現在) |
本社所在地住所 | 〒105-7529 東京都港区海岸一丁目7番1号 |
ホームページ | https://www.softbank.jp/corp/aboutus/ |
まとめ
孫正義氏はまさに先見性を持った事業家ですね。
大企業に成り下がるのではなく、革新的な起業家集団として世界で挑戦しようとする志に憧れる起業家も多いのではないでしょうか。
実際、今回取り上げた2015年から現在にかけて、ソフトバンクはまさに世界に台頭するれっきとした日本企業となっており、孫氏も投資家として世界に名を馳せています。
起業家集団として今後も躍進劇を繰り広げてくれることを期待しています。